日本対がん協会

お知らせ

7月のまとめ「がん相談ホットライン」新型コロナウイルス感染症関連の相談件数と内容

2020年08月11日

公益財団法人日本対がん協会(東京都中央区、会長:垣添忠生・元国立がんセンター総長)の無料電話相談「がん相談ホットライン」が7月に受け付けた新型コロナウイルス感染症関連の相談についてお知らせします  

ホットライン開設日数

7月1日~7月31日の祝日を除く29日間。 ※通常は祝日・年末年始を除く毎日10時~18時の開設のところ、現在は感染拡大防止と相談員の健康・安全確保のため開設時間を10時~13時、15時~18時に縮小しています。
 

相談件数

7月に寄せられた相談は689件。このうち、新型コロナに関わる内容を含んだ相談は全体の16.4%(113件)ありました。  

新型コロナに関して相談を寄せた方の状況内訳

がんの疑いがあり精査中の方、これから治療を予定している方、治療中の方、治療後間もない方、経過観察中の方、緩和ケアのみになっている方など様々な状況の方から相談がありました。治療中の方からの相談が最も多く54.0%、次いで経過観察中の方12.4%、これから治療を予定している方8.8%と続きます。  

相談内容

緊急事態宣言期間中に最も多かった「感染や重症化の不安・恐怖」の相談は、依然として多く寄せられ、23.9%でした。次いで「不安などの心の問題」が14.2%、「面会」に関する相談が13.3%と続きます。 「面会」に関する相談では、治療中の親についての子供からの相談で、感染させてしまうことを心配して会いに行けない、面会できないため状況が分からない、といった切実な声が目立ちました。 「通院・受診の不安・恐怖」の相談は緊急事態宣言期間中に多く寄せられた相談の一つですが、7月の相談では大幅に減少しました。 「感染予防」に関しては、基本的な感染予防対策が日々メディアを通して発信されるようになっているため、「どうしたら感染を防げるか」「感染しないためには」といった具体的な対策の質問はほとんど寄せられませんでした。 そのほか、「就労」や「生活への影響」に関する相談や、新型コロナによって、治療の延期や転院を断られたという相談、再び感染者が増えてきているため、漠然とした不安を感じている相談も目立ちました。  

◆ 感染や重症化の不安・恐怖

・ 抗がん剤治療中はコロナ感染のリスクは高くなるか。 ・ 最近、コロナ感染が拡がっているが、自分は肺に影があると言われたことで注意しなければならない状態か。 ・ 親ががんだが、自分は都内通勤なのでコロナの事が心配。親に感染させないようかなり気を使っているのでストレスが強い。 ・ 早く手術した方がよいと言われているがコロナ感染が心配。 ・ もし抗がん剤をすることになったら、コロナにもかかりやすくなるか。 ・ 家族は通勤しているため、コロナにかかるかもしれないし、予防策は十分やっているが、大丈夫かどうかわからなくてもどかしい。  

◆ 治療に関する相談

・ 地方の病院でがんの治療をしようかと考えているが、もし地方でコロナに感染したら満足な治療が受けられないかもしれない。 ・ コロナの受け入れ病院になっているため、感染の不安は常にある。院内クラスターが出れば、一時閉鎖にもなるだろうし、治療もストップしてしまう。治療を何とか継続したい。  

◆ 検査・検診に関する相談

・ 副作用もなく病状も落ち着いているためという理由で定期検診が延期になっていた。今月定期検診だが再発しやすいがんだと聞いているので不安でたまらない。 ・ 8月に定期受診予定。コロナで不安な気持ちになる。  

◆ 就労に関する相談

・ コロナが怖くて自粛解除後も在宅勤務を希望したが、会社から診断書がないと認められないと言われた。 ・ コロナが出たら辞めさせられる職場で、職場の上司が病院にかかってはいけないようなことを言ってくる。 ・ 企業側はがん患者のことをコロナに感染して、企業内にコロナを持ち込むと思ってはいないだろうか。それで解雇しようとしないだろうか。 ・ コロナのことがあり仕事の不安もある。正職員ではない働き方をしているため、仕事がどうなるかも不安。皆コロナのこの状況でも仕事に通っているのか。 ・ コロナでの自粛や感染拡大などで、家族の働き方も変わり、自分の動き方も変わってしまい、すべてが疲れ気味。  

◆ 不安などの心の問題

・ 最近メンタルが落ちていて気力がなくコロナのこともあるので大きな病院には行きたくない。 ・ コロナで憂鬱な気持ちになる。病気の再発が頭から離れない。 ・ 病院に行く以外コロナが心配で家にこもってしまって、一人で抱えている。 ・ 毎日テレビをつけるとコロナのことをやっていて、大丈夫かと不安になる。  

◆ コロナが患者・家族に与えた影響

・ コロナの影響で転院が無理になった。今後は受け入れてもらえるだろうか。 ・ 都内の病院でセカンドオピニオン受けようとしたら、一時的に中止されていると言われた。転院も受け入れていないと言われた。 ・ 手術予定だったがコロナの影響で延期されている。 ・ 本当は別の病院で手術を受けたかったが、コロナで直ぐに手術が受けられないと言われて、結局、今の病院で手術を受けた。 ・ コロナの影響で家族への十分な説明が受けられないまま手術をすることを決めた。 ・ 抗がん剤治療と手術の予定になっているが、コロナの影響で通院できないでいる。 ・ コロナで以前のようには外に出られないし友達にも会えない。どうしても暗い感じから抜け出せない。前を向くにはどうしたらいいか。 ・ コロナ禍で誰にも相談できない。コロナのせいもあり、病院にも行けないし、他の患者との関りもないため他の患者さんのことが分からない。 ・ コロナのことも怖いし、外出もできなくなり気分転換もできなくなった。夫ともケンカが増えた。  

◆ 面会への影響

・ コロナ流行のため家族は付き添えず、実際の状況はわからない。 ・ コロナのことがあり面会が自由にできない状況である。スマホでやり取りをしているが、体調が悪くメールでは思うような会話ができない。 ・ 親が手術前の化学療法を受けているが、コロナで会いに行くことができない。 ・ コロナですぐに帰れない状況ではあるが、できるだけのことはしてあげたい。 ・ 万が一自分がコロナに感染していたらと思うと、化学療法中の親に会いに行くに行けない状態。  

◆ 生活への影響

・ コロナの影響で無職のため医療費が心配。 ・ 家族から、コロナのことがあるためタクシーで病院に行くようにと言われる。通院するとなると交通費は負担が大きい。 ・ コロナが無ければ病院の帰りに気分転換もできただろうが、今は何もできず、どこにも行けない。 ・ コロナのせいで外出できなくなり、運動もできなくなったため、これもがんによくない。そう思うと更に不安。  

◆ 遺族から

・ コロナの自粛中で色々とやってあげたい事があったけど不十分だったのではないか、と後悔する事だらけである。 ・ 日常と違う事が多く、お葬式もあげられていない。  

◆ その他

・ 担当医に治療について質問したところ、「コロナのことで大変で忙しいから」と言って、ほとんど、自分の身体の状態について説明を受けることができない。 ・ コロナでマスクをしているので医師の表情からは感情がうかがえない。  
日本対がん協会  1958年(昭和33年)8月、がんの早期発見や早期治療、生活習慣の改善によって「がん撲滅」を目指す趣旨で設立されました。その前年の日本癌学会総会での提唱がきっかけとなり、朝日新聞社が創立80周年記念事業として支援し、設立の運びになったものです。その後、さまざまな団体、企業、個人の草の根の支援が活動を支えています。   がん相談ホットライン (03-3541-7830) がんをめぐる様々な悩み、不安の相談に看護師や社会福祉士が電話で応じます。無料。匿名も可。相談時間は1人20分まで。5月25日からはがん専門医と社会保険労務士が電話で応じる「がん患者のための新型コロナウイルス特別相談」(完全予約制、予約専用電話03-3541-7835、月~金の10:00~17:00)も実施しています。
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