がんで
苦しむ人や
悲しむ人を
なくしたい

日本対がん協会の活動内容
皆さまのご寄付は、幅広い
がん征圧活動に役立てられます

がんで
苦しむ人や
悲しむ人を
なくしたい
日本対がん協会の活動内容
皆さまのご寄付は、幅広い
がん征圧活動に役立てられます

日本対がん協会は、1958年から60年以上にわたり民間の立場でがん対策に取り組んでいます。皆さまのご寄付は、日本対がん協会の幅広い活動を通じて、「がんになっても希望をもって暮らせる社会」を築きます。

1年に100万人近くの日本人ががんと診断され、
37万人の日本人ががんで命をおとしています。

1981年以来、がんは死因の1位です。生涯で2人に1人が罹患し、毎年全死亡者の約3分の1を占めます。2020年は37万8,385人(*)ががんで亡くなりました。主な要因は高齢化ですが、禁煙は罹患リスクを抑え、科学的根拠に基づくがん検診は死亡率を下げることができます。わたしたちは「がんで苦しむ人や悲しむ人を1人でも減らす」ため、大きく3つの活動を行っています。

*出典:2020年人口動態統計(確定数)

新たな課題に対応した対がん活動

コロナ禍によるがん検診の受診控えで早期発見への影響が心配されています。がん検診受診者数の回復など新たな課題にも対応しています。

コロナ渦の中での啓発活動

2020年以降、コロナ禍のがん検診やがん診療への影響を多くのメディアが報じています。支部や学会との協力によって得たデータやタイムリーな情報を、メディアへ提供するとともに、機関紙『対がん協会報』や協会ホームページ、SNSで積極的に発信して、「コロナ下でも『がん検診』は必要です」と警鐘を鳴らし続けています。

デジタルクーポンイメージ

がん検診無料デジタルクーポン

コロナ禍で減ったがん検診受診者数の回復につなげるため、従来の無料クーポン(紙製)をデジタル化し、スマートフォンなどで手軽に入手できるようにしました。プレゼントキャンペーンも展開し、入手後に未利用の方には受診を促します。

HPVワクチンに関する情報提供

子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)感染を防ぐHPVワクチンの予防接種は2022年4月、自治体から接種対象者への個別案内などが再開されました。 協会は、こうした情報を機関紙や啓発リーフレット、研修会などを通じて発信しています。公式サイトでは「HPVワクチン接種に関するQ&A」をまとめたページを公開しました。

がん予防・
がん検診の推進

がん予防や、早期発見に力を注いでいきます。

科学的根拠に基づき、がん予防として特に禁煙を推進し、検診の受診率および精度の向上に取り組んでいます。

◎一次予防の啓発

がんを予防するためには、たばこを吸わないことが最も効果的です。日本のたばこ対策は世界的に見て遅れており、早急な対策が必要です。がんについての正しい知識をもつためのがん教育も重要であり、子どもだけでなく、働く世代を中心とした大人のヘルスリテラシーの向上にも取り組んでいきます。

特別授業「対談編」撮影風景

啓発ツールのWEB展開

二松学舎大学附属柏中学校で行ったがん教育の特別授業を「対談編」と「講義編」の2回に分けて映像化し、日本対がん協会の公式YouTubeチャンネルにて公開しています。がんについて関心を持つ「きっかけ」作りに努めています。
がん教育特別授業(講義編)「Dr.奥仲によるがんの授業」
がん教育特別授業(対談編)「漱石アンドロイド×Dr.奥仲」

◎禁煙を中心としたアクションの推進

がん予防の中心に掲げるのは「禁煙推進」。2018年に発表した禁煙の重要性を広く社会に訴える「タバコゼロ宣言」もその一つです。今後、多くの人をたばこの害から守るため、オンラインでの情報発信やがん教育を通じて、禁煙を強く推進していきます。

2022年度禁煙ポスター

禁煙啓発ツールの制作

毎年禁煙ポスターの制作を続け、禁煙リーフレットも制作するなどし、禁煙推進を図っています。近年では企業や健康保険組合などからの問い合わせが増え、病院や自治体以外でのニーズも高まっています。

◎日本対がん協会グループの検診

検診車
写真提供:千葉県支部(公益財団法人ちば県民保健予防財団)

日本対がん協会は、全国のグループ支部と協力して、胃、大腸、肺、乳房、子宮頸などのがん検診を行っています。年間で1千万人以上が受診しており、対がん協会発足以来の延べ受診者数は4億人を超えています。これは住民検診の実施機関としては日本最大の規模です。

◎受診率向上や新しい検診手法の開発をめざして

写真提供:埼玉県支部(公益財団法人埼玉県健康づくり事業団)

国立がん研究センターや大学などの研究機関、企業と協力し、がん検診の受診率向上や新しい検診手法の開発に向けた研究に積極的に取り組んでいます。

・受診率向上策の実証事業
・血液検査で乳がん発見へ
・検診無料クーポンの発行

詳細はこちらよりご覧ください

がん患者・
家族の支援

がん患者や家族の方たちに寄り添っていきます。

がんと向き合う人が安心して暮らせる社会づくりに取り組んでいます。

リレー・フォー・ライフ

がん患者やその家族の支援を目的として、地域全体でがんと向き合うチャリティ活動です。各地でがん患者さんやサバイバー、支援者の方々が、交代で夜通し歩き、寄付を募るイベントは1985年にアメリカで始まり、今では世界30か国、約4,500か所で開催されています。日本では当協会がアメリカ対がん協会からライセンスを得て、2006年より各地のボランティア実行委員とともに活動しています。
コロナ禍の2020年度より「RFLセルフウォークリレー」を実施。個人が、好きな場所、好きな時間に、「密」を避けて参加できる、オンラインを活用した新たな取り組みです。

がん相談ホットライン

看護師や社会福祉士など国家資格を有する相談員が、がんに関する不安や悩みに耳を傾け、どうすればよいのかを一緒に考える無料電話相談。がんに関する不安や心配、疑問がある方なら、がんと診断されている方いない方、どなたでもご利用いただけます。治療や副作用、退院後の生活、仕事やお金のこと、家族とのこと、再発の不安など尽きない不安や心配な気持ちに寄り添います。

2014年以降のコロナ前は、年間10,000件を超える相談が寄せられていました。コロナ後の2020年度以降は、感染拡大防止に伴う相談体制縮小に伴い、相談件数が減少に転じましたが、毎日多くの方にご利用いただいています。 様々な相談に応じられるよう、相談の質の維持・向上に努めています。
2022年4月からは祝日の対応も開始。年末年始を除く毎日、相談をお受けできるようになりました。

社会保険労務士による「がんと就労」電話相談

国立がん研究センターがん情報サービス「がん登録・統計」最新がん統計によると、がんと診断された人の約3割が就労世代です。また、令和元年国民生活基礎調査に基づく推計によれば、悪性新生物の治療のため、仕事を持ちながら通院している人は約44.8万人いるとされています。

当協会では、「がんと就労」に特化した電話相談(予約制・1人40分無料)を行なっています。相談員を務めるのは、がん罹患者の就労支援に取り組む近藤明美先生(特定社会保険労務士 /キャリアコンサルタント)。 職場への伝え方、復職や就職について、傷病手当金や障害年金など利用できる制度についてなど、就労に関して疑問や不安がある方はぜひご相談ください。

JCSD2022 会場の様子

がんサバイバー・クラブ運営

がんサバイバーとその家族を支援するため、2017年に発足した事業。一度でもがんと診断されたことのある人の「知りたい」「治りたい」「普通の生活がしたい」という思いや、 家族や大切な人を「支えたい」という気持ちをサポートします。ウェブサイトやSNSを通じて信頼できる情報を提供するほか、患者同士が実際に会って交流できるイベントなども開催。 毎年6月第1日曜日には、がんサバイバーや家族のために支援活動情報を提供するイベント「ジャパン キャンサー サバイバーズ デイ(JCSD)」を開催しています。

(サバイバーネット)
がんの病歴や治療体験、がんに関する悩みや思いを共有し、互いに励まし合い、意見交換などを通じて、他の患者・家族とつながることができるSNSです。イベントの案内やがんに関するアンケートも実施しています。

(患者会の育成)
「患者会や支援団体などを立ち上げたい方・運営している方」を対象としたリーダー育成講座「アドボケートセミナー」を開催。活動助成も行い、次世代の患者会の育成と協働を目指します。

休眠預金活用 がん患者支援活動

休眠預金を活用する「がん患者支援事業」の資金分配団体に選ばれました。パートナー団体との連携により、がん患者の「仕事と治療の両立」と「QOLの向上」を支援します。当会独自のリソース(例: がん無料相談ホットライン、がんサバイバークラブ患者会との連携、企業連携、がん検診での医療従事者とのネットワークなど)を活かし、各団体の取り組みを後押ししています。

活動紹介ムービー「3年間の軌跡と展望」 *ダイジェスト版

>>団体ごとの動画は、休眠預金を活用した「がん患者支援の助成金事業」公式サイトよりご覧いただけます。

正しい知識の
普及啓発

正しい情報を広く伝えて、がんへの理解を深めていきます。

情報社会の中で、正しい知識を広めるために普及啓発活動を行っています。

ピンクリボンフェスティバル

「MY PINK ACTION 知ろう、自分と乳がんのこと。」を活動コンセプトとして、乳がんで命を落とすひとが一人でも減るように、乳がんの早期発見・適切な治療の大切さを伝える 、乳がん啓発活動を行っています。検診の受診率向上を目指し、患者さんとそのまわりの人たちを支える活動に取り組みます。

(シンポジウム・セミナー)
最新の治療情報や関心の高いテーマのシンポジウム、20~30代の若い女性に向けて、乳がんの正しい知識を伝え、ブレスト・アウェアネスを通じ自身の身体に関心を持つことを促すセミナーをピンクリボンフェスティバル公式サイトから動画配信しています。

ピンクリボンシンポジウム
ピンクリボンセミナー

(ピンクの日)
毎月19日を「ピンクの日」とし、ブレスト・アウェアネス(乳房を意識した生活習慣)を推奨するキャンペーンを展開。「ピンクの日」のロゴを使用したSNS投稿や、ピンクにまつわるアクションで、乳がん啓発活動をすすめています。

がん教育

日本人の一生のうち2人に1人はがんになる時代です。日本対がん協会は子どものころからがんについての正しい知識を身につけるが大切だと考え、国の動きに先駆けて、2009年に「がん教育基金」を設け、小・中・高校生へのがん教育に取り組み、DVD教材の制作や配布をしてきました。新学習指導要領によって2021年度以降、中学校や高校のがん教育が本格化し、がんサバイバーの職員を外部講師として派遣するなどの協力をしています。

リーフレット・パンフレットの活用

がん検診に関するリーフレットと女性特有のがんに関するリーフレットを発行しています。 リーフレットはグループ支部や自治体などで啓発活動に使用されています。

がん征圧月間

1960年より毎年9月を「がん征圧月間」とし、1968年以降、がん征圧全国大会を毎年開催しています。全国のグループ支部や患者・支援者らが集まり、日本対がん協会賞や朝日がん大賞の表彰、シンポジウムやセミナーによる最新情報の共有、意見交換などを行います。コロナ禍のため2020年以降はオンライン開催が続いています。2022年は三重県を主会場に表彰式典、がん対策の現状と展望についてのセミナーなどを行いました。

がん治療専門家の育成

がん治療をますます進化させるためには、広い視野を持ち、患者に寄り添える優秀な医師の育成が欠かせません。日本での臨床試験を推進し、地域のがん医療に貢献できる若手医師を育成するため、リレー・フォー・ライフ・ジャパンに寄せられた寄付金をもとに「リレー・フォー・ライフ・マイ・オンコロジー・ドリーム奨励賞」を設けています。受賞者は、全米有数のがん専門病院であるテキサス大学MDアンダーソンがんセンターやシカゴ大学医学部で1年間、留学研修を受けることができます。2010年度の設立以来、これまでに19人の若手医師を送り出しました。

がんの研究助成

アメリカではリレー・フォー・ライフに寄せられた寄付金によって、白血病などの新薬「グリベック」が開発されました。日本でも、当協会が設立した「リレー・フォー・ライフ・ジャパン プロジェクト未来」によって、特に、がん患者とその家族を支援する研究を助成しています。新しい治療や新薬の開発、また患者のクオリティー・オブ・ライフを改善させる研究について、1件あたり最大300万円を助成。10回目となる2022年度は60件の応募があり、幅広い分野の14件の研究に対して合計1000万円の助成金をお渡ししました。

医療従事者向け研修会の開催

がんを早期発見するためには、検診の受診を促すと同時に、検診の精度を上げることも非常に大切です。医療従事者の技術向上のため、乳房の超音波とマンモグラフィの技術講習会、保健師・看護師研修会を開催しました。例年がん検診に携わる専門家に技術向上の機会を提供しています。

継続的なご支援が、がんで苦しむ人や悲しむ人をなくす力になります。

生活習慣の変化や高齢化などにより、がんになる方、なくなる方が増加。一方で5年生存率は60%を超えるようになり、「がん=死」ではなく「治癒できる病気」になってきています。
たがいに支えあい、誰もが希望をもって暮らせる社会をつくるために、継続的なご支援をよろしくお願いいたします。