日本対がん協会が取り組む「がん患者支援活動助成-希望をともに育むプロジェクト」のキックオフミーティングを、4月18日、東京・築地の日本対がん協会オフィスで開催しました。当日は、採択された5団体の代表者らが参加し、これから始まる助成の趣旨や実務上の留意点について確認しあいました。
また、今回が初めての顔合わせとなることから、アイスブレイクとして自己紹介を兼ねたワークを実施しました。「3年後、自らの活動が新聞に掲載されたとしたら」というテーマで発表を行い、各団体の活動や目指す姿を共有する機会となりました。
認定NPO法人がんとむきあう会(石川県)は、既存の遺族会「もくれんの会」の取り組みを発展させ、がん患者の遺族が支援者として活躍できる支援モデルを地域に根付かせる展望を示しました。グリーフケアの地域における認知向上を目指す西村詠子理事長は「遺族が主体となって『遺族カフェ』や講座を企画運営などで地域に活動を広げて、経験を分かち合いながら支えあう場をつくりたい」と話しました。
一般社団法人顔晴れ会(沖縄県)は、小児がん患者・家族支援活動で、宮古島・石垣島といった離島と、本島を結びたいと語りました。支援が届きにくいという課題解決を目指す金城敦子代表理事らは作成した記事で、3年後に目指す姿を「離島に住んでいても支援から取り残されない社会」と紹介し、「心理的ケアや交流などを通じて、安心して治療に専念できる環境を整えたい」と話しました。
NPO法人GISTERS(神奈川県)は、医療者と連携した「GIST診療医マップ」の制作を助成活動として計画しています。GISTは「消化管間質腫瘍」という希少がん。西舘澄人理事長らは、適切な治療を行う医師を見つけるのが難しいと提起し、「制作されたマップが必要とする方々に届くことで情報不足が解消され、希少がんに関する社会全体の理解が進む」という3年後の姿を示しました。
認定NPO法人福岡こどもホスピスプロジェクト(福岡県)は、既存のレスパイト(休息)ケア、夢をかなえるプロジェクト、きょうだい児サロンなどの活動を拡充する予定です。病気や障がいがあっても家族だけで抱え込まず、当たり前に笑顔で暮らせる社会を目指します。堤健司理事長らは、作成した記事で「誰もがためらわずSOSを出し、社会全体でやさしく受け止める包容力のある社会の実現を福岡から広げていきたい」という思いを紹介しました。
医師や患者家族などの有志でつくる東北グリーフサポート(宮城県)は、既存の「宮城県グリーフサポートマップ」の拡充や、グリーフケアの認知向上を目的としたイベントの開催を予定しています。佐藤悠子代表は発表で、がん罹患による大切な人との別れ(喪失)に伴うグリーフケアや遺族へのケアの必要性の認知が広がる展望や、グリーフに共感できる地域社会の醸成が進む様子を示しました。
キックオフミーティングに続いて実施した第1回合同勉強会では、非営利組織に対するコンサルティングの専門家を講師に迎え、講義とグループワークを行いました。講義では、活動の目的や成果の整理の仕方や、それらをどのように社会に伝えていくかといった実践的な視点が提示されました。
合同勉強会は、1年間を通じて継続的に実施していく予定。各団体の活動の質の向上とともに、団体間の学び合いや交流の促進を図り、それぞれの活動の充実につなげていきます。
日本対がん協会の石田一郎・常務理事はこの助成の意義について、「協会としては、がんになっても希望を持って生きることのできる社会の実現に向けて、それぞれの助成団体の取り組みがアウトカム(成果)を出せるよう、ともに伴走していくパートナーでありたいと考えている」と語りました。
(日本対がん協会 機関紙「対がん協会報」2026年5月1日発行 第766号より)
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