2008年09月05日

お知らせ

北海道で初めてのリレー・フォー・ライフが室蘭で開催

「北海道で初めてのリレー・フォー・ライフ」 がんと向き合い続ける人々を先頭にした1周目の「サバイバーズラップ」が始まると、大きな拍手がわいた。「リレー・フォー・ライフ北海道2008イン 室蘭」が8月30-31日、室蘭市の祝津臨海公園で24時間にわたって開かれた。前日までの降雨がどうにかおさまり、名物の霧も一気に晴れて海が浮かび上がる。35チーム、600人がチームを組み、交代で1周250mの即席グラウンドを休みながら歩き続けた。
 
 東京以北で初めて開くこのリレー・フォー・ライフは1年もの間、50人を超すボランティアの実行委員が仕事や家事の合間に準備を進めてきた。「北の大地からリレーを発信」が合言葉だった。イベントの資金だけでなく「広くがんのために」と熱心に寄付の呼びかけを続けた。会場では音楽や企画、マッサージ、屋台などが広がる。舞台は4tトラックを運び込み、休憩テントや夜間照明も個人・団体・企業から無料提供をうける、手作りだった。
 
 リレー・フォー・ライフは今年、全国で6箇所開催されるが、室蘭はその皮切り。にぎやかな昼間、夕闇迫るころはサックスが響き、ルミナリエに灯が入ると大きな夕日が落ちていく。昼すぎにスタートしたウォークはチームが交代で談笑しながら歩き、深夜も途絶えることはなかった。

 31日昼前に歌手アグネスチャンさんが訪れ、参加者と手をつなぎながら何周も歩いた。アグネスさんは昨年の芦屋に参加した直後の自己検診で乳がんがわかって手術をした。その後、歩く姿をイメージした「この良き日に」を作詞作曲した。室蘭の会場で舞台として置かれたトラックの荷台にあがり、「芦屋で歩くまでは、がんへの意識が低かった。みなさん自分で気をつけましょう」と話した後に生の歌声が響くと、涙する人が多かった。
 
 全員で歩くクライマックス。抗がん剤治療を繰り返しながらみんなをまとめた実行委員長の金子明美さんがマイクで「みんなありがとう。また来たいと思うリレー・フォー・ライフでしたか」と尋ねると、大きな歓声と拍手がわき起こった。