大腸がん検診について

大腸がんは早期に発見して治療すればほぼ治癒が可能です。
大腸がんの死亡数は食生活の欧米化もあり、死亡者数は年々増加しています。近年、女性では死亡数のトップとなっています。

1.大腸がん検診の基本情報

・大腸がん検診とは

2日間にわたって便を採取し、血液の成分が混じっていないかを調べる「便潜血検査」です。簡便で体への負担がない、優れた検査法です。

・大腸がん検診の対象者(年齢)

40歳以上

・受診間隔(頻度)

年に1回

・大腸がん検診を受けられる場所

市区町村で実施しています。集団検診の会場で検体を提出したり、個別の医療機関に提出したり、実施形態は様々です。
また、企業や健康保険組合が従業員とその家族向けに大腸がん検診を提供したり、人間ドックに大腸がん検診が含まれていたりする場合もあります。
日本対がん協会の支部でも受診できるところがあります。

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・費用

市区町村が実施する大腸がん検診は数百円~1000円程度の自己負担で受けることができます。無料としている自治体もあります。

・大腸がん検診の検査結果

検査後10日~1ヵ月ほどで主に文書で通知されます。

・精密検査(二次検診)

一次検診で「要精密検査」となった場合、一般的に大腸内視鏡検査が行われます。腸を空っぽにしたうえで、内部を直接観察して詳しく調べます。
「痔だから」などと勝手に自己判断して精密検査を受けないのは絶対にいけません。

2.大腸がん検診の具体的な流れ

大腸がんの一次検診としては、一般的に「便潜血検査化学法」、「便潜血検査免疫法」、「直腸指診」などがあります。

しかし、「有効性評価に基づく大腸がん検診ガイドライン」(2005年)では、「対象とする集団の大腸がんによる死亡率を減少させる」という大腸がん検診の目的に合致すると科学的に証明され、「実施することをすすめる」と判定されたのは「便潜血検査化学法」と「便潜血検査免疫法」だけ(特に免疫法)です。