がん対策基本法 改正法が成立

2016年12月9日のニュース

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がん対策基本法 改正法が成立
がん患者の雇用継続、がん教育推進を求める

 がん患者が安心して暮らすことのできる社会への環境整備を盛り込んだ「がん対策基本法」の改正法が12月9日、衆院本会議で可決、成立しました。

企業ががん患者の雇用継続への配慮に努めることや、国や地方公共団体にがん教育の推進を新たに求めたのが特徴で、来年6月には、第3期のがん対策推進基本計画の策定が予定されており、改正法に明記された内容の推進が期待されています。
 がん対策基本法は2006年に、全国どこでも同じレベルの医療が受けられる環境整備や、政府が総合的ながん対策として「がん対策推進基本計画」を策定することなどを目的に制定されました。基本法の制定から10年経ち、がん治療が進み、治療後も社会で活躍できる人が増えてきた一方で、通院のため退職を余儀なくされるケースも増えるなど、新たな課題が出てきています。こうしたことから、議員立法として改正案が提出され、議論されていました。

 成立した改正法では、基本理念として、がん患者が尊厳を保持しながら安心して暮らすことのできる社会の構築を目指すことを掲げ、がん患者への国民の理解が深まるようにすることを求めました。

 今回新たに、企業側の「事業主の責務」を設け、働く人ががんになっても雇用を継続できるよう配慮することを明記しました。国や地方公共団体にも、事業主に対してがん患者の就労に関する啓発・知識の普及へ必要な施策を講じるよう定めています。
 ほかに、小児がん患者らの学業と治療の両立に必要な環境整備や、症例が少ない希少がんや難治性がんの研究促進や、がん検診でがんまたはその疑いが判定された人が適切な治療が受けられるように、がん検診の実態把握など、必要な施策の実施を求めています。
 さらに、がんに関する知識やがん患者への理解を深めるために、がんに関する教育の推進のために必要な施策も求める「がんに関する教育の推進」の項目を新設しました。民間団体が行うがん患者の支援活動や、がん患者の団体の活動等を支援するため、国や地方公共団体が必要な施策を講じることも盛り込まれています。