2024年08月05日
日本対がん協会は2023年度に発行した「がん検診デジタル無料クーポン」の利用者を対象にしたアンケートの結果をまとめました。経済的支援に加え、健康に関する支援ニーズも高いことがわかりました。がん検診の受診率向上のためは、貧困対策も課題の一つであることが浮き彫りになりました。 がん検診デジタル無料クーポンは、コロナ禍で減少したがん検診受診者数の回復などを目的に、スマートフォンなどで手軽に取得できるよう従来の無料クーポン券(印刷物)をデジタル化したもので、2022年度から発行を始めました。 2023年度は、貧困世帯やひとり親家庭、非正規社員など、がん検診を受けたくても受けられない人たちを対象に支援団体や全国の健診(検診)団体と協働して無料クーポンを発行しました。また、NPOと連携して「がん検診セミナー」を開催したほか、対がん協会のグループ支部でも独自のキャンペーンを展開し、がん検診の受診率向上を図りました。 国が推奨する五つのがん検診(子宮頸部、乳房、肺、大腸、胃)について、計1767件の申請があり、1050件(59%)が使われました。このうち、貧困世帯やひとり親の支援団体を通じた申請は699件で、285件(41%)の受診に使われました。 アンケートは、クーポン利用者944人を対象に2024年4月に実施し、251人から回答を得ました。全体の利用状況をみると、「クーポン取得後にがん検診を予約・受診」は84%を占めました。また、「予約したが未受診」は5%、「予約も受診もしなかった」は11%でした。 貧困世帯やひとり親世帯の支援団体を通じた申請と、地域の健診(検診)団体を通じた申請に分けて見ると、前者は82%/4%/14%、後者は86%/6%/8%となりました。 受診しなかった理由では「予約時に都合の良い日時が取れなかったから」が34%、次いで「近所に便利な検診施設がなかったから」が26%でした。また、「予約方法が分かりづらかったから」「予約を忘れて期間が過ぎたから」が各8%ありました。
過去の受診歴を聴いたところ、全体では「2年ぶりに受診した」が46%、「3年以上受けていなかった」が42%、「初めて受診した」は12%となりました。 また、貧困世帯やひとり親の支援団体を通じた受診者では、「2年ぶりに受診した」が43%、「3年以上受けていなかった」が42% になり、 「初めて受診した」は15%ありました。