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「がん征圧50年 さらなる挑戦へ」 がん征圧全国大会開かれる
2008.09.16
「がん征圧50年 さらなる挑戦へ」 がん征圧全国大会開かれる
  「がん征圧50年 さらなる挑戦へ」をテーマに、今年度のがん征圧全国大会が12日、仙台市の仙台サンプラザで開かれました。日本対がん協会、開催地の宮城県対がん協会ともに創立50年を迎えた記念の大会で、市民や全国の支部の代表ら約1500人が参加。がん検診受診率向上や喫煙対策、健康教育の徹底を図るといったことを盛り込んだ「宮城アピール」が発表されるなど、がん征圧に向けさらに積極的に活動を、という決意がみなぎる大会になりました。 大会は、日本対がん協会宮城県支部長の久道茂・宮城県対がん協会長が開会の言葉を述べ、垣添忠生・日本対がん協会長があいさつ。唐澤人・日本医師会長、梅原克彦・仙台市長らが祝辞を述べました。


◆検診体制作りに貢献した5氏に対がん協会賞 朝日がん大賞は癌研病院に
 対がん協会賞(個人の部)に選ばれた▽医療法人海秀会上村病院院長の上村昭榮氏(沖縄県沖縄市在住)▽大阪医科大学名誉教授で宮城県対がん協会名誉会長の大柴三郎氏(仙台市在住)▽栃木県保健衛生事業団顧問の富永慶晤氏(宇都宮市在住)▽宮崎県医師会顧問の秦喜八郎氏(宮崎市在住)▽元富山県医師会副会長の前田昭治氏(富山市在住)の5氏に垣添会長から表彰状と記念品が贈られました。
 大柴氏は胃がんの発見率を高めるため、胃カメラの改良など有効な検診方法を確立。上村、富永、秦、前田各氏はそれぞれの地域でがん検診受診体制の強化に大きく貢献したことが評価されました。
 第8回朝日がん大賞は癌研有明病院(中川健院長)に贈られました。患者を中心とした臓器別チーム医療から緩和医療に至るがん診療体制を構築し、がん診療連携拠点病院のモデルとなる幅広いがん医療を実践していることが評価されたもので、団体の受賞は初めてです。秋山太郎・朝日新聞社長から中川院長に賞状とメダル、副賞100万円が贈られました(写真)。
 そして今年度のがん征圧スローガン「検診と 日々の暮らしで がん予防」を作った長崎県健康事業団職員で保健師の三浦美幸さんが垣添会長から表彰されました。
 対がん協会の支部のうち31支部の154人が永年勤続表彰され、代表して宮城県対がん協会職員の高橋裕子さんが垣添会長から賞状を受けました。


◆鳥越さんが記念講演
 式典に続いて、ニュースの職人、鳥越俊太郎氏が「がんとともに生きる」と題して記念講演。「私は何期のがんだと思いますか。最初はⅡ期bと言われたんですが、それから1年半して肺に転移している、あの大腸がんはⅣ期だったんですね、と言われた。遠隔転移していたのでⅣ期。そのⅣ期の患者がこれだけ多くの人の前で話せる。医学がそれだけ進歩しているということです」
 「内視鏡検査では自分で大きなモニター画面を見るんです。内視鏡を最初に盲腸のところまで通して引き抜きながら調べる。S字結腸のあたりで、それは醜いものが写っていた。先生に良性ではないですね、って聞いたんです。いえ良性ですよ、という返事を期待しながら。でも先生は、はい、良性ではありません。ですから私の場合、診察室で深刻になってがん告知を受けたわけではないんです。自分でがんを見ているんですから」
 自身の大腸がんの体験をユーモアを交えながら語り、検診の大切さを訴えました。
 講演の後、宮婦連・健康を守る母の会の三浦絢子さんが宮城アピールを発表しました。


◆受診率向上めざして活発な討論
 前日の11日午後には大会のシンポジウム「受診率50%達成のために」が仙台市のホテル仙台プラザで開かれました。昨年6月に閣議決定された「がん対策推進基本計画」に、がんの早期発見のためにげん検診の受診率を「5年以内に50%以上」と明記されています。それを実現するにはどうすればいいか、財源問題を含めて現状の課題を考えました。
 シンポジウムは、垣添・対がん協会長を座長に、前田光哉・厚生労働省がん対策推進室長、久道・宮城県対がん協会長、大内憲明・東北大学教授(腫瘍外科)、松田一夫・福井県県民健康センター所長、桂一朗・ワコール執行役員がパネリストとして参加。国、対がん協会、研究者、自治体、企業、それぞれの立場から報告し、討論した。
 まず前田氏が「がん検診の受診率は向上しているとはいえ、50%にはほど遠い。50周年を機に50%に向けてスタートを切ってほしい」と対がん協会への期待を表明。国としても企業連携を進めるなどの取り組みを検討していると明らかにしました。

 

 続いて久道氏は、宮城は国より高い70%を目標に掲げていること示し、「70%に上がるとがんによる死亡率が8・2%減る」などという試算を紹介し、「検診の質の向上も課題だ」と指摘しました。
 大内氏は、乳がん検診のマンモグラフィの有効性に関する大規模な臨床研究を紹介。「がん検診は、有効な検診(死亡率の減少)を多くの人(受診率向上)に、正しい方法(精度管理)で行うことが大切だ」と訴えました。
 松田氏は、財団法人福井県健康管理協会が一元的に地域での検診を実施している福井の状況を報告し、「受診率向上には、予算確保、受診勧奨とともに一般の人が検診を受けやすい機会を作ること、つまり受診機会の拡大が重要です」と指摘しました。

 

 ワコールで女性社員を対象に実施している乳がん検診について、桂氏は「社会貢献にピンクリボン活動をやりたい、と社長に言ったら、まず社員からと言われた」とそのきっかけや、ピンクリボン京都の活動を紹介。「2年後に社内の受診率を80%に上げたい」と高い目標をあげていることを説明しました。
 この後、会場を交えて活発な討論が展開されました。
 (詳しくは日本対がん協会報で紹介します)
 なお、来年度は和歌山県で開催される予定です。
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