日本対がん協会賞は、対がん運動に功績のあった個人および団体に贈るもので、がん征圧全国大会で表彰しています。
創立10周年の昭和43年(1968年)から始まり、検診の指導やシステム開発、第一線の検診・診断活動、がん予防知識の普及や啓発活動などに地道な努力を重ねた方々や、団体が対象になっています。個人は毎年2人から数人、団体は1ないし複数団体が選ばれています。
創立10周年の昭和43年(1968年)から始まり、検診の指導やシステム開発、第一線の検診・診断活動、がん予防知識の普及や啓発活動などに地道な努力を重ねた方々や、団体が対象になっています。個人は毎年2人から数人、団体は1ないし複数団体が選ばれています。
朝日がん大賞は、将来性のある研究や活動等を対象に贈るもので、平成13年(2001年)度から朝日新聞社の協力を得て創設しました。日本対がん協会賞の特別賞として、副賞100万円が贈られます。
<平成22年度の受賞者>
| 国立がん研究センター がん予防・検診研究センター予防研究部長 |
| 津金 昌一郎氏(つがね・しょういちろう)54歳 |
| がんの予防には、信頼性の高い大規模な疫学研究が必要である。1990年、厚生労働省がん研究助成金による「多目的コホート研究(JPHC study)」が始まったが、その中心的存在として活躍。この研究は、約10万人を対象に生活習慣とがん等の疾病との関連を調べるもので、10年以上の蓄積を経て次々に成果が発表され、国内にとどまらず、国際的にも高い評価を受けている。また、わが国のがん予防研究の成果を総括し、国民に役立つ情報を発信するために、「生活習慣改善によるがん予防法の開発に関する研究班」(第3次対がん総合戦略研究事業)を組織し、主導している。この研究からも、日本人のがんを予防するための科学的根拠が提供され、がん予防法の科学的な知識の普及に貢献している。さらに、南米の日系人を対象とした疫学研究や、アジアや欧米との共同研究によるグローバルな研究にも携わっている。 |
| 糸数病院理事長 |
| 糸数 健氏(いとかず・つよし)77歳 |
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米軍政府管轄下の沖縄、医療をめぐる環境も厳しい中、1966年、日本母性保護医協会沖縄県支部(現日本産婦人科医会沖縄県支部)が設立され、子宮がん集団検診を実施、これに積極的に参加する。1969年、日本産婦人科医会沖縄県支部理事(2001年~2006年は支部長)となり、会員を指導して検診率の向上や精度向上に努めた。1971年には、全国に先駆けて、子宮がんと乳がん集団検診の併行実施に踏み切る。さらに、検診の精度向上をめざし、日本臨床細胞学会沖縄県支部を設立、支部長として、細胞診検査の向上に尽力した。 |
| 新潟県保健衛生センター理事長 |
| 栗田 雄三氏(くりた・ゆうぞう)75歳 |
| 1978年、新潟県立がんセンター新潟病院に勤務、以後30年余にわたり、がん患者の治療とがん検診の普及に尽力した。1988年、新潟県医師会がん対策委員会委員長および肺がん検討委員会副委員長、2001年、新潟県保健衛生センター理事長を歴任、行政および医師会との連携を図り、新潟県のがん対策に大きく貢献した。とくに、肺がんについては、厚労省の研究班員として積極的に取り組み、喀淡細胞診による肺がん検診の普及や二重読影及び比較読影を取り入れた肺がん検診の新潟県方式を構築した。 |
| ちば県民保健予防財団名誉総合健診センター長 |
| 林 學氏(はやし・まなぶ)72歳 |
| 1978年から千葉県対がん協会検診センター長として、胃がん検診、子宮がん検診、乳がん検診を推進した。1988年から1999年は、千葉県がんセンター画像診断部長、2000年からは再度検診センター長として検診4団体統合に尽力、2005年から総合健診センター長就任。2007年には、基本健康診査と各種がん検診を同日に行う「総合健診」を実施。県内のがん検診の精度管理向上にも尽力。また日本消化器がん検診学会の胃がん検診専門技師認定制度を発足させ、現在2000人を超える認定技師が検診現場で活躍している。 |
| 埼玉県健康づくり事業団前理事長 |
| 吉原 忠男氏(よしはら・ただお)75歳 |
| 1986年から1990年まで、埼玉県対がん協会で、自ら診療を行いながら、乳がん検診出動医師として従事。1991年、同協会評議員、1996年、同協会理事に就任、検診4団体の統合を進めた。2010年の退任まで、多年にわたり、地域・学校・職域分野での各種検診事業を統括的に推進し、県民のがん早期発見、早期治療、健康保持に尽力した。また、2004年、埼玉県医師会長に就任、毎年、各種がんセミナーを開催し、医療従事者だけでなく、県民および行政担当者にがん検診の重要性・効果を訴え、知識の向上、意識改革に取り組んだ。 |
| 札幌がんセミナー(理事長・小林博氏) |
| 1981年、「がんに関わるいろんな問題を世界の第一線の研究者と腹を割って話し合いたい」という願いを持って設立。以来毎年開催され、会議の内容は、国内外の第1級ジャーナルに紹介されてきた。国外から参加した研究者は約500人に達し、国内の参加者は約10000人近くにのぼる。また、臨床研究がテーマの「札幌冬季がんセミナー」、海外シンポジウムの開催、市民講演会やがん相談も行っている。わが国のがんの基礎研究だけでなく、診断、治療と予防、啓発など、がんの各分野における進歩・向上に大きく貢献した。 |
| 広島がんセミナー(理事長・田原榮一氏) |
| 1992年、がんの予防と克服を目標として、広島県の財界、広島大学、広島県医師会、広島市医師会等の支援により設立された。今日までの18年間、毎年がんに関する学術研究集会の開催を行うとともに、がん予防の推進、若い研究者・看護士へのがん研究助成、国内外のがん関連学会への助成、三大学コンソーシアム「がんプロフェッショナル養成プラン」(鳥取大学・島根大学・広島大学)と共同の国際シンポジウムおよび県民公開講座の開催など、さまざまな事業に取り組んでいる。 |
| 栃木県大田原市(市長・津久井富雄氏) |
| がん検診費用の無料化(胃がん:1972年~、肺がん:1980年~、子宮がん:1980年~、20歳以上の無料化は2007年度から、大腸がん:1992年~、乳がん:1998年~)による受診者の負担軽減を図るとともに、自治会を通して「健康診査票」を検診対象者の各世帯に直接配布し、回収しながら、次年度の検診予約を受け付けるという独自の受診勧奨を行うことなどにより、多年にわたってがん検診受診率の向上に努めている。 |
| 福井県医師会(会長・松田尚武氏) |
| 福井県では福井県健康管理協会が全国で唯一、がん集団検診を100%、一元的に実施している。この一元化体制は、精度管理がしやすく、例えば、国の指針、県の指針に沿った方法が、県内すべて同じ時期に、同じ精度で実施することができる。それによって県内の住民は、がん検診をすべて平等に、同じ条件、同じ精度で受診することができる。この体制を維持できるのは、永年にわたり、読影委員会の設立や医師の派遣など、がんの早期発見。早期治療のために尽力してきた福井県医師会の協力によるものである。 |
| 前橋市医師会(会長・石田稔氏) |
| 1984年、市内の病院診療所で「いつでも」「どこでも」受けられる胃がん個別検診を開始。とくに精検受診率向上にも留意した。1987年、さらにがん検診と一般健康診査を合体、老人保健法ヘルス事業各種検診のチケット方式を導入、地域住民の利便性を高めた。これらは「前橋市医師会方式」と呼ばれ、先進的な事例として全国的に注目された。1980年からは子宮がん、乳がん・甲状腺がん、1993年、大腸がん検診を実施。2004年から内視鏡併用胃検診制度を採用。2006年から前立腺がん、2007年から肺がんを個別検診として実施している。 |
