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| 乳がん検診は、無症状のうちに検診を受診した人では、 早期の乳がんが発見される可能性が高く、 その段階で治療すれば、治療の経過は良好です。 |


乳がんの一次検診では、乳房X線検査(マンモグラフィ)だけが科学的に有効であると証明された方法です。無症状のうちに検診を受診した人では、早期の乳がんが発見される可能性が高く、その段階で治療すれば、予後(治療の経過)は良好です。
上の表にあるように、がんが発見できても臨床病期(進展度、ステージ)が進んでいる状態で見つかった場合は、それだけ5年生存率が下がってしまいます。さらに、早期で見つけることによって乳房を温存する治療法を選択肢に加えることができるため、生活の質(QOL)の向上にも役立ちます。それだけに、早期がんのうちに発見して治療することが重要になります。

日本対がん協会が2005年に全国の支部で行った乳がん検診の結果では、受診者数は98万9014人、うち精密検査が必要と判定された人(要精検者)は7万3688人(要精検率7.5%)、この中で精密検査を実際に受診した人(精検受診者)は6万4987人(精検受診率88.2%)。この検診を通してがんを発見された人の数は2296人、その割合は0.23%でした。

この結果から、乳がん検診を1万人が受診すると、750人が一次検診で「異常あり」と判定され、二次検診(精密検査)を受けるよう判定されます。
しかし、実際に精密検査を受ける人は750人中662人しかいませんでした。そして、662人の中から23人に乳がんが発見されたという割合になります。

ちなみに上の割合の数は、全国で実施された乳がん検診の、「視触診のみ」、「乳房X線(マンモグラフィ)のみ」、「超音波のみ」、「視触診と乳房X線(マンモグラフィ)」、「視触診と超音波」、「乳房X線(マンモグラフィ)と超音波」、「視触診と乳房X線(マンモグラフィ)と超音波」の7つの検査を合わせた割合です。
各検査項目別に見た場合は、右の図のようになります。

乳がんの一次検診では、一般的に「視触診」、「乳房X線(マンモグラフィ)」、「超音波」の単独検査、及びそれらの組み合わせが行われています。その中で、「対象とする集団の乳がんによる死亡率を減少させる」という乳がん検診の目的に合致すると科学的に証明され、「実施することをすすめる」と判定されたのは、「乳房X線のみ」、「視触診と乳房X線(マンモグラフィ)の併用」だけでした。

「視触診のみ」は有効性を示す科学的な証拠がなく、「超音波」は、臨床では有用な検査方法ですが、死亡率減少効果について根拠となる証拠は現時点では見つかっていません。
ただ、マンモグラフィが不得意とする乳腺の密度が高い人や若い世代への有効性が期待されていて、研究が進行中です。

